2005-01-05

プロとして

一昔前まで専門家にしかできなかったことが、パソコンと周辺機器とちょっとしたやる気さえあれば誰にでもできるようになってきました。
身近なところでは年賀状。ほんの10年前なら印刷所に注文するのが当たり前だったように思います。それが今では、自分で作ったきれいな年賀状を送ってくる人が多くなってきました。
ほかにも名刺などいろいろなものが自分で作れます。現に私たちもオリジナルDVDを自分たちで制作しました。DVDなんてだいそれたものとても自分に作れる訳がない、と思っていたのですが、始めてみると意外と簡単でした。

素人がこれだけ簡単にいろいろなものを作れるようになると、その道のプロは存在意義を厳しく問われることになるのでしょう。たとえば、印刷所が作る年賀状は、家庭で作るものより明らかに上質であるか、もしくはそれ以外の付加価値が高くなければならないでしょう。名刺だってDVDだってそのほかのものだって同様です。
おそらく以前は、競争といえば業界内だけでするものだったはずです。ところが今は顧客となる一般人との競争もしなければならない。より良いものが提供できなければ、お客さんは自分でなんでも作ってしまうのですから、その競争は大変なものです。

そして、この話はわれわれガイドにとって決して他人事ではありません。夏の大雪山は一般の登山者が自分たちだけで行けない場所ではないからです。それでもお金を払ってツアーに参加してくれる方がいる。われわれはその対価を受けるに値するのか?その対価は正当なものなのか?いつも我が身を省みることを忘れずにいたいものです。

0 件のコメント: