2005-01-25

時には道を外さない

スノーシューは道を外す道具です。まだ誰も踏んでいないフカフカの深雪を歩くためのものです。ふだん「冬こそ道を外れよう」と言っている私たちですが、今日はなんと、道を外さずにお行儀良くスキーコースの脇を歩いてきました。

今日の目的地は富良野西岳。登り時間短縮のため、すぐ隣にある富良野スキー場のゴンドラを利用することにしました。そうすれば、あとはほとんど水平移動で済みます。でも、あーこりゃ楽だ、と思ったのもつかの間。ゴンドラを降りスノーシューで歩き始めた瞬間、パトロールの人がすっ飛んできました。
「下から歩いてきたんですか?」
どうしてこんなことを聞かれるのか理解するのに時間がかかりましたが、つまりゴンドラを利用したか否かを知りたかったのでしょう。ゴンドラを利用していればスキー場のお客様、していなければ無関係の登山者ということなんだと思います。私たちが万一遭難した場合、お客様かどうかがスキー場の管理責任の有無に直接関わってくるに違いありません。
今日は天気も良く風も強くはなかったので、ぜひ富良野西岳の山頂まで行きたかったのですが、スキー場に迷惑をかけるわけにはいきません。あきらめてスキーコースの脇を歩くことにしました。
パトロールの方に安心してほしいので、証拠写真。


いつも行く旭岳もスキー場ではありますが、基本はあくまでも「山」です。ロープウェイを降りた後、山頂へ向かおうが森を下ろうが自己責任が原則。その環境に慣れてしまっていたため、富良野のような管理の行き届いた普通のスキー場がどういうものか、すっかり忘れていました。

スノーシューでスキーコースを歩くのはいまいちである。そう気づいた冬の昼下がりでした。やっぱり道は外れるためにあるんですよ。

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