2005-10-25

道東山旅編1:雌阿寒岳-阿寒富士 周遊

いよいよ道東への山旅に出発。いやっほー。旅ですよ。初日の山は雌阿寒岳。旭岳からよく見えるので感覚的には近くの山なのですが、実際には東川からだと結構時間がかかります。この雌阿寒岳、行政区分でいうと釧路市になるのですから、遠いはずです。そんなわけで朝まだ暗い4時50分に家を出ました。

朝から寒いと思っていましたが、石北峠では雪が降っていました。前日、時間のない中、無理して冬タイヤに変えておいて良かった・・・。

登山口のある野中温泉到着は9時20分。そそくさと準備をして9時30分に歩き始めました。エゾマツ生い茂る登山口。針葉樹林の森なのに、陰鬱な感じが全くなく、林床に陽光が射してむしろ明るい気さえします。三合目くらいまでは気持ちの良い森歩きとなります。

三合目を過ぎると、エゾマツからハイマツへと植生が変わり、遠くが見渡せるように。青く見えているのはオンネトーです。今日は雌阿寒岳山頂を通り過ぎ、この湖のほとりを歩き、登山口まで戻ってくる周遊を予定しています。またしばらく行くとハイマツもなくなり荒涼とした岩礫帯に入ります。

ここまで来れば山頂まではあとわずか。ごらんの通り青空の広がる良い天気でしたが、山頂付近にはとんでもない強風が吹いていました。風上側にストックを突いてふんばりながらなんとか歩くといった感じです。何人かの登山者とすれ違いましたが、中には座り込んでしまう人もいるほどでした。写真を何枚か撮ってそそくさと山頂を後にします。

山頂付近から見る風景は見事の一言。もともと火山の荒涼として広い感じは好きなのですが、その好みを満たして余りあるほどです。
剣が峰方面。背後に阿寒湖と雄阿寒岳。

雪と青沼。

阿寒富士。

全体として、以前行ったニュージーランドのトンガリロ国立公園にとても似ている気がしました。阿寒富士がナウルホウイで青沼がエメラルドレイクで。雄阿寒岳がもっともっと大きければちょうどルアペフになるのでしょう。トンガリロの日帰り縦走コースは世界中からトレッカーが集まる人気コースです。阿寒もそうなるだけの魅力は備えているのではないでしょうか。

歩き始めはやや遅かったものの、阿寒富士に寄り道する余裕はありました。なかなかきつい登りでしたが、冷えた体を温めるには良い運動でした。

阿寒富士のいかにも火山な登りを終えると、オンネトーへの下りはまた明るいエゾマツ林歩きになります。

ナナカマドのカーペット。ところどころ広葉樹が生えていて、落ち葉もきれいです。やはり大雪山よりも季節の進み方が遅いようです。

最後はオンネトーのほとりの遊歩道を歩いて野中温泉の登山口まで戻ります。車を置いていった最初のスタート地点に到着したのは14時ちょっと過ぎ。所要時間は4時間40分でした。

地形風景の多様さにおいて、こんなに魅力的な周遊コースはそうはないのではないでしょうか。所要時間的にも体力的にもそう負担にはならないのも好材料です。場合によっては阿寒富士の往復を省略すれば良いのですし。火山のすばらしさを再確認できる良いコースでした。

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