2006-10-30

低山バンザイ!

10月も明日で終わり。日一日と秋が深まっていくのがよくわかります。低山歩きが気持ちいい時期になってきました。夏に登るには暑すぎたり虫に悩まされたりする標高1000m程度の山が、秋には爽やかな散歩道に一変します。

今日は標高1100.3m、樺戸山地最高峰ピンネシリに行ってきました。いい天気。

紅葉が終わり、木々が葉を落とし始める頃がおすすめです。カサコソ落ち葉を踏みながら、すっかり見通しのよくなった林を行きます。木々の間から山頂が見えたりして、これは夏には味わえません。

なかにはまだキレイに紅葉している木なんかもあって目を楽しませてくれます。このあたりは旭川近郊の山より季節の移ろいが遅いようです。

いい色しています。

登山道付近、標高200m。西日を浴びて鮮やかに。

道北の1000m峰とは異なり、山頂付近でも積雪がみられないのはさすが道央。暖かなのでしょう。さあ、11月の低山へ、爽やか散歩にでかけましょう。

80マイルは遠すぎる

年二回恒例の、全道民お待ちかねの、秀岳荘・秋のセールが始まりました。この冬必要となるであろう山道具を買いあさるべく、意気揚々と秀岳荘へ向かいます・・・近くの旭川店ではなく、はるばる札幌店まで。本当なら旭川経済に寄与すべく地元で買い物したいところですが、いかんせん品揃えが段違いなので自然足が札幌に向かってしまうのです。ごめんなさい。

といっても、ガソリン代が高止まりしている昨今、旭川-札幌間を買い物だけのために移動するわけにはいきません。130km弱ありますから。そこで、札幌方面にある樺戸山地の下見を兼ねて、ということにしたのです。自分と財布を納得させるために。

そう、下見がメイン。誰がなんと言おうと基本下見。下見と言えば仕事ですから。仕事で行くんです。買い物はほんのついで・・・ついで・・・

・・・わーい、買い物だ買い物だ。札幌だー。いっぱい買うぞー。わーい。

2006-10-28

エイリアンがやって来た

以下は、広報『ひがしかわ』11月号「大雪山の素顔」のコーナーに掲載予定の佐久間の原稿です。
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 八月の下旬、黒岳山頂付近でセイヨウオオマルハナバチが発見された。覚悟はしていたものの、危惧が現実になってしまい、大雪山はこれからどうなってしまうのだろうという不安の黒雲がモクモクと頭をもたげて来た。
 温室トマトの受粉を助ける昆虫として欧州から大量に輸入されて来たセイヨウオオマルハナバチ(以下「セイヨウ」)は、その一部がハウスを逃げ出して野生化し、いまでは北海道のほぼ全域に分布を拡大している。それのどこが問題なのか?
 植物はハチに蜜を与えるかわりに、ハチは植物の受粉を助ける。またマルハナバチは舌の長さや体の形ごとに好みの花があり、長い進化の過程で「植物との強いパートナーシップ」を、ここ大雪山で築き上げてきた。ところが外来種の「セイヨウ」がこの関係に割り込んで来た。しかも舌が短い「セイヨウ」は、花筒が長く、舌が届かない花に関しては、強いあごで蜜腺を噛み切って蜜を盗む。植物にとっては受粉をせずに蜜だけを持ち去る泥棒だ。
 北海道という恵まれた環境でのんびり育った在来種のマルハナバチは、競争の厳しい欧州で鍛えられた「セイヨウ」に駆逐され、急速に置き換わりが進んでいる。そしていま、長い時間をかけて築き上げられてきた在来種と植物との共生関係が壊されようとしてる。ただでさえ脆い大雪山の生態系が、このエイリアンの侵入でどう変わるのか、不安の種は尽きない。
 実際に参加された方も多いと思うが、東大の保全生態学研究室のグループと市民の有志によって「セイヨウ」の監視活動が、去年から東川などで行われている。興味のある方は参加してみてはいかがだろう。

大雪山マルハナバチモニタリング研究会
東京大学農学生命科学研究科 保全生態学教室
担当:菊池・加藤
ホームページ http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/alien/seiyo/seiyo_top.htm
TEL:03-5841-8915 FAX:03-5841-8916
mail:busters@cons.es.a.u-tokyo.ac.jp

カムイミンタラ文化祭

 来年1月9日に旭川市の上川合同庁舎「道民ホール」で行われるコンサートと寸劇のタイトルが、昨夜の関係者の打ち合わせで『カムイミンタラ文化祭』に決まった。
 このイベントは、2006年12月25日から2007年1月5日にかけて道民ホールで行われる大雪山写真展にあわせて「山と自然との共存をテーマとした寸劇」をやってもらえないかと、上川支庁から旭岳ファンクラブに打診されたのがきっかけで、行われることになった。メインは東川在住のミュージシャン塚田タカヤさんのアコースティックライブで、劇はその前座として演じられる。
 すでに二回のシナリオ検討会議が関係者によって行われ、劇のタイトルは『ウルちゃんが行く』に決定。今後の稽古しだいで細かい部分の変更はあるものの、脚本はおおかた出来上がっている。
 イベント終了後は、ファンクラブやビジターセンター、山樂舍BEAR・大雪山自然学校がブースを設け、冬休みの子供たちなどを対象にしたワークショップを開く。

2006-10-27

5ヶ月越しの

5月27日。ツアー後に寄った道の駅で見かけた笹ソフト。笹の粉末が練り込まれたソフトクリームだそうで。物珍しさに興味を惹かれ、「さて注文」と思ったら、なんと売り切れでした。口惜しや。

そんな無念な思い出のある幌加内町の道の駅。今日10月27日、またツアー後に寄ることとなったのです。無論、笹ソフトに挑戦するためなのですが、脳裏に様々な心配がよぎります。遅い時間だからもう閉まっているんじゃないか、とか。寒いからもう売ってないんじゃないか、とか。よしんば店が開いていて取り扱いがあったとして、まさか今日も売り切れているんじゃないか、とかとか。

そんな疑念が渦巻く中、カウンターに近づき、おそるおそる注文してみると・・・

モデル:店員さん

あ・り・ま・し・た♪

これぞ笹ソフト。待ちに待った、5ヶ月越しの、念願の笹ソフトよ。君を舐めるためならば、外がどんなに寒くたって平気なのさ。ららら。

抹茶をワイルドにしたような味で、結構なお点前でした。

2006-10-25

夕暮れの山

日曜日に大荒れだった後、月・火・水と三日連続快晴が続く大雪山。またいそいそと写真撮影に行っていました。

この時期、いかにも「夕陽」という感じになるのは16時過ぎ。雪に覆われた白い山々は、太陽が地平線に近づくにつれ赤く色を変えていきます。

16時25分、日没直前の旭岳。今日、最も鮮やかになった瞬間です。

ちょっとカメラの方向を変えると十勝連峰。

さらに方向を変えて、大きく浮かぶ雲。夕張岳から芦別岳にかけての稜線がうっすらと見えています。

刻々と変わる色合いを眺めていると、40~50分はあっという間に過ぎていく楽しい一時。でも10月末ともなると寒風が骨身に染みます。防寒はしっかり。

2006-10-24

お休みまではあと少し

天狗岳標高900m朝8時。登山道上に残された無数の足跡の中に、一際目立つ大きな足跡。
クマです。横幅15cm程度。大きいです。

のっしのっしと道を横切って笹藪の中に入っていきます。今日の朝早くにつけられたもののように見えます。

冬眠まであと少し。今は栄養を蓄えることに必死なのでしょうね。

2006-10-23

海・山・湖

道北の高峰、ピッシリ山はゆるゆる続く稜線が特徴です。長いコースのほとんど半分以上で大展望が約束されています。

山頂までもう少し地点。ここに至るまでにいろんなものが見えます。

稜線前半で見える朱鞠内湖。急登の後だけに感動もひとしお。

後半は日本海。うっすらと天売・焼尻が見えています。

山頂まで来ると、海の向こうに利尻山が。北に来たことが実感されます。

もちろん大雪山だって見えるんです。いつも見てるより小さく、どことなく遠慮がち。注意すればトムラウシや十勝連峰が見えていることに気がつくでしょう。

歩行距離が長く、大変な山ではありますが、それだけの価値がある展望の山。それがピッシリ山なのです。


コメントにお応えして、山頂付近より暑寒別岳を追加。

街中の紅葉

今日は朝から大快晴。「こんな天気は土日のツアー用にとっておいておくれよ。とほほ・・・」と思いつつも、やっぱり晴れた日は気持ちが良いもの。
我が家の前の銀杏も、鮮やかな黄葉が青空に映えていました。気がつけば街中まで紅葉が下りて来ていたのですね。

2006-10-22

履いてて良かった

冷え込み厳しい今日の三国峠。どんよりと曇っていますが、これでも昼日中。路面は凍結こそしていないものの妖しく黒光りし、空からは小雪がちらちらと舞い、道路脇にはうっすらと積雪が。

早めに冬タイヤに履きかえて良かった・・・

マルハナバチフォーラム

きのう「2006大雪山マルハナバチフォーラム」が開催されました。佐久間も参加してきましたので、ご報告いたします。
セイヨウオオマルハナバチについては佐久間のブログにも掲載しております。
またセイヨウオオマルハナバチについて詳しく知りたい方は道庁のHPをご覧下さい。

2006-10-21

最後の紅葉?

山はすっかり雪化粧を始め、今日は標高700m程度の登山口でも真っ白になっていました。そろそろ晩秋というより初冬というほうが似つかわしい感じです。

そんな中、まだ紅葉が目立つ場所なんかもあったりして、運転中思わず車を停め写真撮影を始めてしまったり。
愛別町のはずれにて。朝からの雨がやみ、射し込んだ日光が広葉樹の丘を照らしました。白一色の山から下りたばかりの目には鮮やかすぎる色彩です。

9月から長いこと楽しんできましたが、これが最後の紅葉なのかもしれませんね。

2006-10-19

積雪情報・天塩岳

登山口に着く直前まで太陽のまぶしさで運転が大変なくらいだったのに、いざ登り始めようとした時にはすっかり曇り空どんより。陽が射さないと肌寒いのは秋が深まってきたということでしょう。

登山口付近。広葉樹は全ての葉を落とし、なんとも見晴らしが良くなっています。登山道上には厚く落ち葉がたまっていて、歩くたびにカサコソ。晩秋の山の良さをたっぷり味わいます。

積雪が見られるのは標高1433m円山あたりから。何日か前に降ったのであろう雪が固まっていますが、歩くのに支障はありません。写真奥が天塩岳。

寒くなってくると避難小屋ほどありがたいものはありません。風を遮りぬくぬく休憩できるうれしさ。中もきれいに管理されています。汚さないよう気をつけて利用しましょう。

山頂直下まで登山靴のみでなんなく歩いていけます。が、最後の50mほどガレ場のあたりは西風が直接吹きつけるためか、やや堅めの雪の斜面に変わります。夏道もわかりにくくなっていますのでご注意を。

山頂まで来ると積雪はほとんどありません。が、風はやはり強く気温も低く、あまり長居できる場所ではありません。早く小屋までもどってぬくぬくすることにしましょう。退散退散。

2006-10-18

夕景二題

日没の時刻がどんどん早くなっていって、今日は16時44分。山の帰り道、車を走らせている途中で真っ暗になることも珍しくなくなりました。ちょっと寂しい気分にもなりますが、その分夕暮れ時の景色を見る機会が増えるということでもあります。

暮れかけの日を浴びるニペソツ。三国峠より。

夕陽に赤く染まる武華山。大雪湖畔より。

太陽の動きにつれ、刻々と変わる色合いは、いつまで見ていても飽きないものです。

積雪情報・西クマネシリ

好天の予報につられるように、週末のツアーの下見に行ってきました。目的地は西クマネシリ。標高が1600m以上あり、現時点で雪があるかないか微妙な高さです。

三国峠から綿雲の下の西クマネシリ。ぱっと見た感じ、雪に覆われてはいないようです。表大雪はかなり下の方まで白くなっているので、これは意外でした。峠を越えて十勝側ということで降雪量が少ないのでしょうか。

実際山に入ってみると、山頂近くでも日当たりの良い場所には雪は見あたりません。一方、日陰はどうなっているかというと、

この程度の積雪はあります。場所によってはやや凍っている状態です。靴が刺さらないほどではないので、気をつければ特に危険ではなさそうです。

ただし、山頂直下の岩場にはご注意ください。ただでさえ岩場の急斜面。その上凍り気味の雪が着いている箇所があります。状況次第では引き返すことも選択肢に入れて行動してください。

山頂からは最高の景色。山・山・山。まずは三国峠越しの表大雪。

続いて石狩岳~音更山。

振り向いて、特徴的なクマネシリの長く平らな稜線。

太陽ぽかぽか。暑いくらい。他の登山者は居ず、この山独り占め。最高ー!

と言いたいところですが、でもでも、こんな最高の天気は本番にとっておきたいというのが本音です。また週末は怪しげな予報が出ていますから・・・

また会う日まで

層雲峡から大雪山の山情報を発信してきた元層雲峡ビジターセンター職員・高木直子さんが、今シーズンの活動を終えて本州へ戻る途中、東川の事務所へ立ち寄ってくれた。→つづきを読む

2006-10-16

秋の夕暮れ

山に行った帰りは寄り道しながら山がキレイに見える場所を探します。今日は当麻町の裏道。


刈り取りの終わった田んぼが夕陽を浴びて朱色に染まります。後にどどーんと表大雪。これまた夕暮れ色。

探せば探すだけお気に入りの場所が見つかって、どこから見ても大雪山は美しくて。この山の麓に住めることに感謝。

クマだって見晴らしが好き

今日行ってきた天狗岳と有明山をつなぐ稜線上。雪の上に点々とクマの足跡がついていました。

やはり歩きやすいからなのか、笹やハイマツが刈り取れている登山道を歩いています。たまに立ち止まったり脇に逸れたりしているのは、稜線からの景色を楽しんでいるから?クマだってこの絶景を見たら立ち止まらずにはいられませんよね。

2006-10-15

冬支度

去年より10日ほど早く、今日タイヤ交換を済ませました。

平地を走るだけならまだ夏タイヤで構わないのでしょうが、ちょっと標高の高い登山口に行く時とか、ちょっと峠を越えなければならない時とか、いつ雪に見舞われるかわかりませんから、備えあれば憂いなしと言うヤツです。行きは晴れていたのに帰りは積雪、なんてことになったら大変ですし。

また一つ、冬に近づいた気がします。

2006-10-14

優しい時間


今日のツアー終了後、お客さまと一緒にとある喫茶店に寄ってきました。登山口のすぐそばにあるこの喫茶店、テレビドラマの舞台になったとかで有名なんだそうです。この日も観光客の方々が列をなしていました。自分でコーヒー豆を挽くことができる人気の席は30分待ち、普通の席でも10分待ち。生まれて初めて喫茶店入るのに並んだ気がします。


これが噂のカウンター席。建物の造りはしっかりしていて好ましい感じです。

ふとした思いつきで喫茶店に寄るなんていうのは少人数制ツアーならでは。好天に恵まれた山行を振り返りながら、しばし優雅な一時を過ごしてきました。

初霜確認!

旭川の最低気温が0℃を記録した今朝。向かった山は富良野西岳。富良野の冷え込みはさらに厳しく、この秋初めての氷点下となりました。

登山口に置いてある車にはびっしりと霜が着いていました。秋が深まり、冬が近づきます。

2006-10-11

山で死なないために

先週末からの連休に、旭岳をはじめ、本州の北アルプスなどで遭難死亡事故が相次いだ(→つづきを読む

今日もまた・・・

早朝、雷の音で目を覚ましました。カーテン越しに稲光も確認。雨音も結構激しく聞こえます。

・・・今日のツアーも中止、か。

これで悪天によるツアー中止が4回連続です。そろそろお払いに行ったほうがいいのかも?

2006-10-10

山の反対側

昨日撮影に行った就実の丘に今日また行ってきました。山がよく見える場所を探して農道を行ったり来たりしていると、山の反対側にこんな風景が。

刈り取りの終わった畑に夕陽があたっていい色しています。

普段畑にはあまり目をとめませんが、山ばかりでなくたまには違う方向を向くのもいいものです。

近くから遠くから

一つの山をいろいろな距離・角度から見られるのは山の楽しみの一つです。一度登った山を町中から眺めたりすると、その時の記憶がまざまざと思い出されたり。その日登った山をその日のうちに振り返るのも格別です。

13:17 三段山山頂から十勝岳。

15:18 白金模範牧場から十勝岳。

16:15 八千代の丘から十勝岳。


山が良く見えるポイントを選びながら帰宅する。地元ならではですね。

紅葉+積雪情報・三段山

すっかり雪をかぶった十勝連峰。主稜線からはずれ、標高もやや低い三段山はどんな具合でしょうか。

吹上温泉の登山口から十勝岳方向を見上げる。まだ青々とした芝生と白い山肌が対照的です。

下部ではまだ紅葉も楽しめます。登山道脇に一人佇むナナカマド。

沢越しに見下ろすとダケカンバの白い肌が目にまぶしい。

とはいえ、標高1300m付近から上は、雪の世界。登山道は真っ白になっています。雪の深さは踝の下くらい。ところにより足首まで。降りたての雪は柔らかく、つるりと滑る感じではありません。

山頂の雪は吹き飛ばされています。

山頂から三峰山。夏にはただ土色の斜面が白い縞で飾られていて、なんともいえず見事です。

今日のところは登るのに支障ありませんでしたが、急激に気温が下がると注意が必要でしょう。