2010-04-27

春の雄冬山

今年のゴールデンウィークの目玉の一つ、雄冬山ツアー。はるばる下見に行ってきました。

幌の集落から林道に入ります。どこまで車で行けるかはその年の雪解け状況次第。今日は標高210mまでしか入れませんでした。これは2007年4月18日とほぼ同じくらいの雪解けです。

※ちなみに2009年4月29日には標高310mまで、2008年4月27日には同430mまで車で入ることができました。とはいえ、両年とも雪解けの早い年で、特に2008年はほとんど異常気象といっていいほどでしたから、あまり参考にはなりませんが。

雪解けが遅いと歩く距離が長くなってしまいます。ただでさえ長い雄冬山までの道のり。来週のツアー本番までに雪解けが進んでくれることを願います。

まだ堅い朝の雪の上をスキーは快調に滑ります。大阪山を越えた鞍部まで1時間。とりあえずの目標点・浜益御殿が真っ青な空の下に見えてきました。

標高点835mまで来ると周囲に展望が広がるようになります。登る方向には広い尾根。

背後を振り返ると日本海。その向こうにひときわ目立つ白い峰。おお、あれは羊蹄山の頭ではありませんか!

勝手知ったる浜益御殿までの道のり。気温の上昇とともに雪が湿ってきましたが、まだスキーにまとわりつくほどではありません。

絶景の浜益御殿に到着。真正面に雄冬山がどっしりと座っています。まだ先は長いですね。休憩は鞍部まで下ってからということにして、さっさと御殿を跡にします。

浜益御殿から雄冬山までは直線距離で3km。見た目よりはるかに近く、山頂はぐんぐん大きくなってきます。

標高1030mでスキーを脱ぎ、ツボ足で山頂を目指します。さすがに雪も柔らかくなり、ところどころでスネくらいまで埋まってしまいます。とはいえ歩きやすい部類の残雪ではあります。

40分ほどで山頂着。出発から4時間弱。一人で歩いて片道これだけかかる山はあまりありません。雄冬山はやはり遠い山なのです。山頂は広くて平らで、ぐるりと展望を楽しむことができます。

一番の見所はもちろん間近な増毛山塊の山々。鋭い山容の群別岳はやや奥まって正面に位置し、左に暑寒別岳、右に浜益岳と両翼を広げているようにも見えます。

360度の合成パノラマはこちら。一つ谷を挟んで天狗岳がすぐ側に。暑寒別岳の左にははるか表大雪・北大雪が。北東に目を向けると三頭山を含む山塊が目立っていて、その前に重なるようにポロシリ山が見えています。南には石狩湾が内海のようになっていて、積丹岳が海を塞ぐ位置にあります。年に何度もない素晴らしい快晴、素晴らしい展望です。

その中でも格別だったのがこちら。洋上に浮かぶ利尻山。目に入った瞬間、思わず声を上げてしまいました。よほどの好天でない限りなかなか見る機会がありませんから、単純に嬉しくなってしまうのです。

帰りは浜益御殿までちょっと面倒な登り返しを越えて50分。浜益御殿から先はスキーの本領発揮で、大阪山まで15分、車まででも35分で楽々下ってしまいました。

ツアー本番も展望に恵まれますように!

2010-04-26

下山後のカフェタイム

予定より早く下山したツアーのヒトコマ。

車の後部座席を対面にして、真ん中に折りたたみテーブルを設えれば、そこはサンルーフから陽光の射す即席のカフェスペース。

山の中で食べなかったお菓子を広げて、思い思いの飲み物を飲んで。楽しい会話は尽きることがありません。

たまにはこういう時間もいいものですね。

2010-04-22

冬期通行止めにつき

明日催行予定の安足間山ツアーの下見に行ってきました。“行ってきた”というか”行こうとした”という方が正確です。

というのも、安足間山に通じる愛山渓温泉までの道道は冬期通行止めになっていて、それが今日解除されるはずだったのですが、現地に行ってみるとなぜかゲートが閉まったままだったのです。ゲート脇に「通行止め4月30日まで」との表示がありました。おかしい。一昨日開発局のウェブサイトで確認したときには、確かに22日11時開通となっていたはず。

ゲートが開いていなければ安足間山は諦めざるを得ません。泣く泣く帰宅して、もう一度開発局のサイトを見てみると、通行止め情報がさりげなく30日までと変更されていました。そういうことはもう少し早めに教えてよ・・・

そんなわけで明日のツアーは中止。この徒労感を慰めてくれるのは、わずかに顔をのぞかせたミズバショウ。今年の初物です。

2010-04-19

前富良野岳

毎週月曜日は屋内に籠もって週末ツアーの後始末など事務仕事をするというのがおきまりなのですが、今日はお天気がよさそうだったので山に行くことにしました。事務仕事は明日に先延ばしです。向かう先は前富良野岳。

車はいつも通り秋雲橋まで入れました。林道上に若干雪が残っている箇所がありましたが、よほど車高の低い車でない限り大丈夫でしょう。

歩き始めると暑いくらいの陽光が降り注いでいます。お、暈ができていますね。事務仕事をほっぽり出して来た甲斐がありました。

途中まで夏道をたどり、二段の滝あたりで尾根に取り付きます。そこからはひたすら北に向かって尾根をたどるだけ。樹木がまばらになると正面に前富良野岳山頂が見えていました。

わずかな変化があるものの、ほぼ一様な斜度を保って尾根が伸びています。雪質のおかげもあり、最初から最後までスキーで直登できました。それでも振り返るとなかなかの高度感があります。

淡々と高度を稼いで標高1550mの肩。今まであまり目立たなかった山頂がようやく存在感を放ちます。ここから山頂まではほんのわずかです。

さほど広くない山頂からは、360度ぐるりと景色を望むことができます。こちらは(小さい方の)旭岳方面。

一番大きく目立っているのはすぐそばに立つ富良野岳です。

富良野岳の山裾の奥に、境山~下ホロカメトックの連山が見えます。白くべったりと雪が着いています。昨年4月6日の写真と見比べてみると、どうも今日の方が雪は多いようです。

原始が原越しにはトウヤウスベ山と大麓山のたおやかな姿がありました。

景色を一通り楽しんだら、後はスキーで標高差650mを一気に滑り降ります。時折重い雪にスキーを取られながらも、まずまずの滑りを楽しむことができました。

2010-04-18

初クマ足跡

白金温泉の側の森で、今年始めてクマの足跡を発見しました。

初見がいつもより1ヶ月ほど遅いのは、3月・4月と寒かったからでしょうか。クマの食べ物に影響がなければいいのですが。

2010-04-17

ロングロング尻滑り

雪まくりとともに、こちらも冬よりも春の方がはるかに楽しめます。

ご存じ尻滑り。新雪が積もっているとどうしてもブレーキになってしまうので、雪がよく締まっているこの時季の方が滑りが良いのです。ある程度の斜度さえあれば、後は腰を下ろして重力に身を任せるだけ。すいーっとどこまでも連れて行ってくれます。

場合によっては標高差で100mくらい滑れてしまうこともあります。この写真では真ん中の雪原を中心に、上から下まで一気に滑り降りました。登るときには20分くらいかかるところをあっという間に下る爽快感といったらありません。

楽しい季節がやってきました。

雪まくりできまくり

妙に肌寒い日が続く4月ですが、今日は久々に暖かくなりました。

暖かくなって雪が湿りだすと現れるのが春の風物詩・雪まくり。木に積もった雪の固まりなどが何かのきっかけで斜面に落ち、雪を巻き込みながらコロコロと転がって下っていくと、ほらこの通りできあがり。

それにしても見事な層になっています。これだけ細かく巻いているものはなかなかお目に掛かれるものではありません。かなりの上物ですよ、これは。

どういう雪まくりができるかは斜度や雪の湿り具合次第で千差万別。ぜひ残雪の山にでかけて一期一会の雪まくり見物をしてみてください。

2010-04-12

ぐさぐさずぶずぶ

昨日行ってきた東大雪のホロカ山。酷かった!本当に酷かった!

いえ、山自体は素晴らしかったんです。お天気にも恵まれて景色も見られて。酷かったのは雪の状態。溶けて流れ出て中身がスカスカになっているものですから、ズボズボと潜ってしまうのです。この通り。

どうですか!見事に胸まで潜っています。何の前触れもなしにいきなり足下が崩れ落ちるようなもので、気がつくと雪に埋もれているのです。

ここまで酷いのは一度だけでしたが、こんなサプライズが何度も繰り返され、その度に「あ!」とか「う!」とか変な声を出し続けたのでした。ああ、疲れた。

2010-04-11

ようやく初ふきのとう

東大雪の山裾で今年始めてふきのとうを見ました。

でもよく考えれば、こんな標高の高い山の中で見られるのですから、下界ではとっくに顔を出しているはずです。と思って帰る道中、気をつけていたら、道路脇にわさわさあるある。我が家の周りにも当然ありました。目に入っていたはずなのに認識できていなかったのですね。ここのところ忙しくて心がすさんでいたのでしょうか・・・

2010-04-04

雪のキャンバスに思い思いの絵を

まだ誰の足跡もない広くて真っ白な雪原が目の前にあったとしたら。あなたはそこにどんな足跡を残すでしょうか?

今日のツアーの終わりに雪に覆われた駐車場を横切ることになりました。4人のお客様に、自由自在自由闊達天衣無縫に足跡を記すようお願いしたところ、この真っ白なキャンバスにはこんな芸術作品ができあがりました。

お見事!あっち行ったりこっち行ったり、かと思えば戻ってみたり、途中で寝ころんでみたり。それは楽しげな様子でした。

何にも縛られずに好きなことをしていいというのは、大人にとっては最高の贅沢なのかもしれませんね。

2010-04-03

4月なのに

4月に入りました。最高気温もようやく0度を超えるようになり、街中からも雪が消えつつあり、徐々に春へと近づいていく実感があります。

ところが山の中ではそう簡単に季節は進みません。

強風で砕かれ細かくなった雪が、まるで粉砂糖のようにぶつかってきて付着します。

山頂も風が吹きすさび、5分と滞在することができませんでした。

まだまだ行きつ戻りつする北海道の山の季節です。

今年もありがとうございます!

明日は私の誕生日。といってももういい歳ですから、ほとんどおめでたさの欠片も残ってはいませんし、なんとなく過ぎていく普通の日でしかありません。

でも、ツアー中、お客様からお誕生日のケーキをいただいてしまえば、一気に華やかな日に変わってしまうじゃないですか!サプライズってやつですよ!

いただいたのはロールケーキ。参加者のみなさんで取り分けて、美味しくごちそうさま。みなさんのおかげで素敵なひとときを過ごすことができました。本当にありがとうございます。