2011-03-27

雪だるまいろいろ

旭岳温泉に向かう道すがら、ガマ岩という大きな岩があります。スノーシューを履いてそこから奥に入っていくと、こんな不思議なものが出迎えてくれます。倒木の根の部分に積もる雪がどういうわけか二段重ねになって大きな雪だるまに見えるのです。

この雪だるま、その年の降雪量とかその日の積雪深とかによって、見るたびに微妙に異なる姿で現れます。

2005年、初めて見た時は、まさに雪だるまとしか思えない見事な形でした。

2008年、きれいなだるまにはなっておらず、微妙に崩れた形をしていました。

2011年、今日は今までで最もゆきだるまらしくない形でした。これでは単なる倒木に積もった雪でしかないような。

いずれも3月後半のものなのですが、それぞれ違いは明瞭です。今年はやっぱり雪が少ないのでしょう。来年はたっぷり雪が降って見事な雪だるまになってくれることを願います。

すっきり

ポロシリ山と鷹泊の山頂をすっきりさせてきました。


両方とも前回すっきりし忘れていたので、気になっていたのです。

それにしても、自作の山頂標識を木に釘で打ち付けるなんていうのは、いったいどういう感性してるんでしょう?

2011-03-26

ほころびはじめる

ほころびはじめた冬芽。シナノキかな?来週は暖かくなるようですね。4月ですものね。

2011-03-25

余分に歩いた朝陽山

朝陽山に登ってきました。層雲峡温泉の対岸、柱状節理の上に乗っている展望の山です。層雲峡からパノラマ台経由で山頂に続く登山道があるようですが、今回はそれとは全く異なるルートを取って山頂を目指しました。

層雲峡発電所脇の駐車帯に車を置き、ニセイノシキオマップ川沿いにつけられた林道に入ります。

すぐに尾根に取り付き急登を登っていきます。斜度はそこそこありますが、スノーシュー+ストックで問題ない程度。積雪は少なく、場所によっては30cmくらいしかありません。最下層がしもざらめになっていて、時に地面まで踏み抜きながら登っていきます。

高度を上げること150m。ぐいぐい快調に登ってきましたが、しかしそこで引き返さなければならない事態となりました。なぜなら柱状節理の岸壁が屏風のように連なりあたりを囲い、この尾根は完全な隘路となっていたのです。

普通これだけ背が高くて横にずっと連なる岩があったら地形図に記載がありそうなものですが・・・。泣く泣く登ってきた道を引き返し、他のルートを探す羽目になりました。地形図読む限りここが一番良さそうだったのに。

再び沢沿いの林道へ。右手を見上げながら取り付けそうな場所を探すも、柱状節理の岸壁はどこまでも続きます。ようやく登れそうな場所を見つけた時には、出発から既に1時間以上が経過していました。

ルートミス分を取り戻すために空元気を発揮して、広い沢地形をガンガン登っていきます。再び標高差150mを登ると急傾斜帯が終わり台地の上に出ました。台地に乗れるかどうかが今日の肝だったわけで、ここまで来れば一安心です。後は緩い尾根をたどって山頂まで行くだけ。

標高点1153mまでは尾根が狭めで木々もうるさくちょっとばかり苦労しますが、その先は快適になります。標高点1236mを越えると前後左右に展望もかなり良くなります。

振り返ると天塩岳が見えていました。

最後の登り。ダケカンバの疎林が美しい緩斜面を登り、

反射板のある広い山頂に出ました。

一番高いのはあそこかな?所要4時間半。最初の1時間の無駄が精神的・肉体的疲労を倍加してくれましたが、

この景色を見ればそんな些細なことは頭から無くなります。まさに絶景。ニセイカウシペ~アンギラス~平山~丸山~屏風岳と北大雪の山々が間近に連なっています。

180度体の向きを変えるだけで、反対には表大雪の山々がこれまた間近に。赤岳~白雲岳~黒岳~凌雲岳~比布岳~愛山渓。西半分の山頂部に雲がかかっているのが残念でしたが、それでもこれはド迫力です。

今日は風もないし、陽光は暖かだし、いつまででもここにいられそうな感じ。でも帰って事務仕事しないとならないしなあ。最近妙に忙しいし・・・。などとグチをたれながら帰途につきます。

30分ほど下ったところでふと見ると、なんと表大雪にかかっていた雲が全部なくなっているではありませんか!やっぱり全部きれいに見えると圧巻です。

気分良くトントン下って、駐車帯まで所要ぴったり1時間。駆け下りるにはもってこいの斜度と雪でした。

2011-03-22

勉強会「足下から考える生物多様性」


勉強会のご案内です。

東川九条の会・学習会「足下から考える生物多様性」
2011年3月26日(土)18:30〜
東川町農村環境改善センター和室
講師:佐久間弘
参加費:¥100

ときどきニュースで聞く程度でなじみのないことば「生物多様性」について、大雪山でいま進行している問題をお話しします。
今回の福島第一原発の事故についても、皆さんと一緒に考えたいと思います。興味のある方はご参加ください。

2011-03-21

春の訪れ

春を感じさせるもの

雪の固まりが斜面を転げながらバームクーヘン状に大きくなっていく「ゆきまくり」

繭玉のような白が青空に映えるヤナギの芽吹き

陽光が雪を溶かしてできるツララ

きれいにブロック状に切り出すことができる、堅く締まった雪

新雪のときよりもはるかに滑りがよくなる斜面

今シーズン初めて、冬用アウターウェアではなく夏用の雨具を着て山に入りました。最高気温がプラスになるこれからの低山では、冬用のウェアではオーバースペックなのです。靴も防寒靴ではなく夏山登山靴を使用。もう足先が冷たくなることもありませんし、なにより昨シーズンこびりついた汚れを雪できれいにクリーニングするために。

今日は春分の日。街中では歩道の雪もなくなりつつあります。春は確実に訪れてきています。

誰が隠れている?

この中に隠れているのは誰?


ちょっと大きめにして。この中に誰が隠れている?

わかりました?答えはエゾリス。暖かくなってきたからか、ずいぶん活発に活動していて、歩きながらでもその存在に容易に気づくほど。冬毛の時季がふっくらとして可愛らしいですね。

2011-03-20

特等席からの眺め

標高が1000mにはるかに満たないにもかかわらず、一等三角点が設けられているポロシリ山。ということは見晴らしの良さを示しているわけです。

快晴のポロシリ山山頂でゆったりとお昼ご飯。これ以上ない特等席です。

見える景色はこの通り。近くに高い山がないため、遠くまですっきり見通せます。反対側には日本海も見えますし、もうなにも言うことがない展望台なのです。

2011-03-17

事務所の快適化


わが山楽舎の事務所に光回線がやってきました。2年前まではISDN、つい先日までは3Gと長らく情報格差に悩まされていましたが、これでようやく「普通に」仕事を行うことができます。さらに無線LAN環境まで整えられ感激もひとしお。これでいろいろと捗ります。

今更と言えばあまりに今更な話なのですが、高速回線が未通の地域だったのですからいたしかたありません。当事者にとっては時代の進歩を感じさせられる出来事なのです。

快適になった回線で無駄なネット閲覧などせず、しっかり仕事に励みたいものです。

地震と津波に被災された方々へお見舞い

3月11日に発生した東北地方関東沖地震と大津波で被災された方がたに心よりお見舞い申し上げます。

被災地やその周辺にお住まいのお客さま、状況が落ち着いてからでかまいませんので、ぜひご一報ください。スタッフ一同心配しております。

一刻も早い事態の収拾と、平穏な日常生活がもどることをお祈りいたします。

2011-03-13

山頂のウサギ

あちこち歩きまわりながら折々立ち止まりつつフンをしていくのがウサギの習性で、ですから雪の山を歩いているとそこかしこでコロコロしたウサギのフンを目にすることになります。

今日は見晴らしの良い山頂のちょうど一番高いあたりに、「ここが最高点だ!」と言わんばかりに堂々とおわしました。

特等席ですね。

春の先触れ

暖かかった2月後半が終わり、3月に入ってからは気温の低い日が続いていますが、それでも徐々に春へ向かって近づいているようです。

日当たりの良い南向きの斜面では、雪の融け水が流れた跡が刻まれています。

日当たりの良い雪原では、積もった雪が不均一に沈降した跡がポコポコとへこんでいます。

厳冬季が終わり冬が終わりつつあり。今は春への移り変わりの時季です。

三月の雪

ここのところ、雪はあまり降っていないような気がしていましたが、実際はそんなことありませんでした。今週末に行った山はどちらも歩きにくい雪に苦労させられたのです。

12日の雪。一見ふかふかに感じるものの、歩いてみるとねばっとした感触のある深雪でした。基本ひざ下で場所によってはひざ上までもぐる深さです。

本州からいらっしゃったお客様がお二人ご参加くださいましたが、この雪に大変苦労されていたようです。もう少し人数が多いと、後の方はがっちり締まった踏み跡を歩けるので楽なのですが。

13日の雪。深さは12日ほどではありませんが、その分ぐさぐさと硬くて重い雪になっていました。一歩ずつ引き抜くのが大変という感じで、いつもなら楽できる下りでも登りと同じくらい筋肉を使わなければなりませんでした。

例年3月半ばともなると、1000m程度の山ではしっかり締まった雪となり歩きやすくなってくる時季なので、その期待を裏切られると疲れも倍増してしまいます。みなさん、大変お疲れさまでした。

2011-03-09

長い長い尾根をたどって渚滑岳

東内大部山から下山後、滝上町に移動して道の駅泊。翌朝国道を南下して渚滑岳へ向かいます。五区三十五線川の北側尾根を使って山頂を目指します。

出発前に一つ驚かされたことがありました。国道脇の除雪帯に、車が一台、既に駐めてあったのです。旭岳とか三段山とかメジャーどころならいざ知らず、こんな山でしかも平日にまさか他の登山者がいるとは思いも寄りませんでした。同じ日に同じ山に登るなんて、積雪季にはもしかしたら初めての経験かもしれません。

え、ということは、トレースをたどって登れるってことですか?いつも踏み跡のない雪をラッセルしてばかりなので、嬉しいというより戸惑いの方が大きいようなどうも複雑な気分です。とりあえずありがたく跡をたどらせていただきます。

山頂まで基本密な樹林帯です。特に前半部は間を縫うのが億劫なほど。標高600m付近では斜度も増し、スキーでは登るのに苦労する状況になります。先行の方はスキーを脱いでツボ足になったようです。私は脱ぐのも面倒なので、両手で手頃な木の幹を握り、えいやっと体を引き上げつつ登りました。少なくともこのあたりでは完全にスノーシューの方が有利です。

標高点746mを越えると相変わらず木々の密度は高いものの、斜度が落ち着いてくるので多少マシになります。行く先が見えるようになるので気分的にも楽です。見えているのは標高1000m弱の尾根の分岐。あそこまで登れば山頂が見えてくるはずです。

標高800mあたりで、先行の方と出会うことがきました。ここまでトレースをたどらせていただいたお礼をして先頭を交代します。誰かの跡をたどるというのはこんなに楽なものなのですね。本当に助かりました。

標高点974mを越えると、木の間越しに山頂部が見えました。すっかり登りやすくなってきましたし、俄然やる気があふれてきます。

淡々と標高を上げ、標高点1212mを通り過ぎ、ダケカンバが尽きるともうそこは山頂部。残りはもうわずかです。

強い風が当たる山頂に到着。周囲は雪雲に囲まれているのですが、ここだけぽっかりと雲の隙間となっていました。

遠くの山々を見ることはできませんでしたが、登ってきた方向だけは見えていました。長い長い尾根だったなあ。一人で黙々と登って3時間半もかかるのですから。ツアー本番は早めに出発しないとダメですね。雪が締まっているといいのですが。

下りの前半はスキーが活躍。山頂から標高点1212mまでは5分、そこから同974mまでは20分、計25分しかかからず、しかもそこそこ滑りを楽しむこともできました。途中で先行の方(今は後行の方となりましたが)とお別れのご挨拶。

その先はシールを着けたり外したり登り返しがあったり木の間を縫ったりで苦労します。さらに登りでエライ苦労した標高600m付近を滑り降りるのに辛い思いをさせられます。滑ると言うよりはずりずり降りると言う感じ。あれだけ木が密生しているとターンなんて端から無理。ガシガシ木にぶつかってスキーもかなり傷んだだろうなあ。やっぱりこの山はスノーシューが適しているんでしょうね。判断ミスでした。
 
一日たっぷり体を動かして満足感の大きい山行でした。

2011-03-08

東内大部山

士別市と名寄市の南の市境となる低山群の一座・東内大部山。あまり目立つ山ではありませんが、なだらかに続く稜線はスノーシュー向きと言えそうです。

朝日町からヌプリシロマナイ川沿いを北上します。突き当たりで工事が行われているため、その手前の除雪された箇所に車を駐めます。正面のピークを経由してそのわずか左にうっすらと見えている東内大部山を目指します。

大きな砂防ダムを迂回して尾根に取り付き、まずは標高点448mへ、次いで同754mへ。

それにしても今日はお天気の安定しない日です。突然猛吹雪になって、カメラを出すことさえためらわれたりしたかと思えば、

穏やかな春の陽射しがあたりを包み、気分良く歩けたりもします。そして再び吹雪になって晴れになってを何度も繰り返すのです。

標高点754mの隣の小ピークから見る東内大部山。緩やかな山頂部です。

稜線から左手に朝日町方面が見下ろせます。お天気の良い日なら大雪山とか暑寒の山とか見えそうです。

ほとんどダケカンバの純林かと思えるほど見事な東内大部山山頂。着いた瞬間には激しく吹雪いていましたが、すぐに晴れ空と変わりました。山頂からの景色はちょっと期待できないか。端の方に移動すれば見えるかもしれません。

下りは一本隣の尾根を使って。中愛別山にちょっと似た感じの東内大部山でした。