2011-08-31

オノエリンドウ?

北海道では羊蹄山でしか見ることができないとされるオノエリンドウ。

羊蹄山のお鉢で見たこのリンドウ、もしかしてオノエリンドウなのでしょうか。なんせ初めて見る花なので図鑑と見比べてもよくわかりません。その上、花が開いていないので、特徴となる花冠の内片を見ることができないのです。

葉の感じは似ているような気がしますが・・・さて?

水の重さ

避難小屋泊まりで羊蹄山に登ってきました。夏場に羊蹄山避難小屋に泊まるとなると、大変なのが水の確保。水源はないので、全部下から持って上がらなければなりません。小屋泊まりでテントは要らず、レンタルだから寝袋も持たず、荷物も少ないし多少水が増えても楽勝!と思っていたのですが・・・

ありがたいことに6名様のご参加があり、全7名のパーティーとなったのが計算外でした。そんなにお申込があるとは。1人1泊2リットル必要として、持ち上げる水は全14リットル。つまり14kg。テント・寝袋に見合う重さをはるかに超えています。嵩もかなりあるので、ザックにしまいきれず、サブザックに入れて外付けしました。

後ろから見るとこんな感じ。

食料も結構必要なんです。たった1泊とはいえ、7人で晩と朝の2食分ですから。大きい鍋も持たなければなりませんしね。

横から見るとこんな感じ。

間違いなく今年一番の重荷でした。しかもよりによって羊蹄山。大雪山ならそんなに登り下りもなくほぼ平坦に距離を歩けばよいのですが、ここ羊蹄はとにかく登りが続きます。「これでまた体力がつくぜ!」とポジティブシンキングに努めながら6時間半の行程をこなしました。

愛すべき水とガスと鍋と食料たち。

水がなくなり、食料がなくなり、ガスもちょっとだけ減り、2日目はあまりにも背中が軽くて爽快に下ることができました。

2011-08-28

旭岳全部(登山口~山頂)

久しぶりにロープウェイを使わずに旭岳山頂まで登ってきたので、登山口から山頂までをご案内。

ロープウェイ山麓駅の脇から登り始めます。橋を渡ってすぐに入山届けがありますので、そちらに記入をどうぞ。

エゾマツが主体の林を淡々と進むと、第一天女と呼ばれる湿原が現れます。そこが一合目。

再び林を淡々と進むと、今度は第二天女と呼ばれる湿原に出ます。湿原を通り過ぎたところに二合目の標識があります。

旭岳は標高差で「合目」を決めているのですが、湿原が広がっていることからもわかるように、ここまでの傾斜は緩く、それ故に「合目」間の距離が長くなっています。なかなか次の「合目」に着かないので不安になるかもしれません。

一転して、二合目から四合目までの傾斜はきつく、体力的には大変ですが、割合早く次の「合目」が現れます。急登の途中にひっそりとある三合目標識。

四合目直前で傾斜が緩くなり、背後に展望が開けます。

四合目を過ぎるとすぐに姿見園地に出ます。ロープウェイで上がってきた観光の方々に交じり姿見池へ。姿見展望台・愛の鐘の脇に五合目標識が置かれています。

ここまでの所要時間はだいたい2時間前後。ロープウェイを使えば駅から15分くらいで着くのですが、苦労して登ると景色まで違って見えるから不思議です。

六合目は岩の急斜面に。

七合目まで来れば遙かトムラウシ山や十勝連峰がよく見えるようになります。

八合目も然り。

九合目まで来れば残りはわずか。ちなみに、六合目~七合目~八合目~九合目の各合目間の標高差は下記の通りぴったり130mです。
六合目:1800m
七合目:1930m
八合目:2060m
九合目:2190m


北海道最高峰・旭岳山頂。標高2291m(ちなみに置かれている一等三角点の標高値を正確に記すと、2290.89m)。九合目からの標高差は101mです。

晴れた日には西に暑寒別岳が見えます。とても晴れた日なら東に羅臼岳が見えます。ものすごく晴れてくれれば南西に羊蹄山の頭が見えます。そして奇跡的に晴れれば北西に利尻山が見えるのです。利尻山の難易度はかなり高いのですが、がんばって目を凝らしてみてください。見えたなら、なにかいいことあるかもしれません。

ロープウェイを使わずに全部自分の足だけで登ると、景観の変化が楽しめる上に達成感も全然違います。 旭岳ってこんなに深い山だったのか、と思いを新たにすることでしょう。何度も登っている人にこそお勧めしたい全踏破。涼しくなる9月は絶好の季節です。

三日連続快晴の旭岳

不安定な金曜日が過ぎ、土曜日・日曜日・月曜日と三日間最高のお天気が続きました。この三日は連続して旭岳方面に行っていましたが、その全てが快晴となるなんてあまりないことです。

8月27日(土)鏡池から見た旭岳

8月28日(日)姿見の池から見た旭岳

8月29日(月)すり鉢池から見た旭岳

何度見ても旭岳はいいものです。故郷の山というか、心の山というか、オレの山というか・・・。

2011-08-27

裾合平のクマ

北鎮分岐から中岳分岐に向かって歩いている途中、三脚を立てて裾合平方面に望遠レンズを向けなにやら撮影している方と会いました。なんでも、クマが草原で食事しているところなんだとか。「ほらあそこ」と言われて目をやると…


ん、たしかに黒い塊が動いています。この距離であの大きさなら間違いなくクマでしょう。写真ではこれで精一杯ですから、ほとんどわからないかもしれません。

すぐにハイマツに潜り込んでお昼寝してしまい、ほんの一瞬しか観察することができなかったのが残念です。


裾合分岐と姿見平の間では、クマ糞が三カ所で見られました。こんなとか、


こんなとか。結構でかかったです。

そろそろ始まる紅葉シーズン。大雪山はクマの住処ですから、皆さんくれぐれもお気をつけください。

2011-08-26

晩夏の植物

8月も末に近づくと、夏と言うよりも秋に近くなるのが大雪山。

チングルマの気の早いのは既に真っ赤に葉の色を変え、

ヒメイワタデに至ってはほとんど全てが朱色に燃えています。

ウラシマツツジも緑から赤に移り変わる途中。

なにやらイネ科の植物も茎を赤く染めていました。

種も秋仕様に変更中。チングルマは綿毛になり、

ウラジロタデも赤い種子をたわわに実らせています。

そんな中、まだ花をきれいに咲かせている植物も。イワギキョウや、

イブキトラノオ。

ミヤマサワアザミも。

コガネギク・エゾオヤマリンドウは今が盛り。白花が加わると一気に華やかさが増します。

夏と秋の狭間のこの時季。植物観察には最適かもしれません。

2011-08-21

秋色接写

お盆も過ぎて日一日と秋へと近づく大雪山。お花たちもそれぞれに季節を感じているようです。

すっかり綿毛に変わったチングルマや、

赤い種子を熟しつつあるジムカデがあるかと思えば、

開花真っ盛りのミヤマリンドウが足下を紫に染め、

一方でシラネニンジンなどはまだツボミのものもあるといった具合。

色とりどりで華やかなお花畑の季節はもう終わってしまいましたが、よく見ると玄人好みの渋いお花たちがそれぞれの表情で迎えてくれます。

2011-08-14

開花情報・赤岳

八月半ばになっても赤岳のお花は絶好調!早速ご紹介しちゃいます。

銀泉台~





第一雪渓



第二雪渓



奥ノ平


駒草平


第三雪渓





赤岳~小泉岳



雪融けの早い箇所では夏の花、遅い箇所では春の花が、それぞれ咲き誇っています。